将棋指しは王手飛車の夢を見るか

観る将であり指す将。将棋の話題と勉強のメモをつらつらと更新します。目標はアマ初段!

【NHK杯】三浦弘行九段vs大橋貴洸四段

「藤井六段がいなければ」

去年の大橋四段は多くのファンがそう思うように、藤井六段の活躍の陰にいながら、実は驚異的な成績を残していた新人でした。やや奇抜な服装選びが話題になりますが、将棋の強さを本物でした。

おそらく藤井六段がいなければ成績優秀者として出場していたであろうNHK杯も予選からの参加で、都成四段との若手対決に勝利しての本戦出場です。

相手はA級棋士の三浦九段。去年素晴らしい成績を残した大橋四段ですが、まだA級棋士に勝った経験はありません。

山崎NHK杯選手権者が解説で、戦型予想では相居飛車を明言していましたが、蓋を明けてみれば後手大橋四段の四間飛車でした。どちらかというと三浦九段を応援していた私ですが、振り飛車党なので、4筋に飛車が振られた瞬間に、後手応援に変わりました(笑)

端の位を取って先手の穴熊を誘う後手に、乗る三浦九段。頑強な居飛車穴熊を崩すことができるか注目でしたね。

後手は美濃囲いかと思いきや変則的な銀上がりで、銀冠を目指すのかと思いましたが、解説の山崎八段からは飛車を9筋に振り直す地下鉄飛車の構想が示されました。三浦九段もその雰囲気を感じ取ったのか、端に戦力を寄せ、対して後手は6筋に手を付けるなどする応手。

大橋四段は序盤から指し手が非常に早く、攻めも意欲的で、桂馬と香車だけで端攻めを開始しました。果たして無理攻めなのではと思われる攻め筋ですが、大橋四段は構わず攻め続けます。

大方の予想では、後手の攻めが切れて先手が盛り返して勝ちになるものと考えられていたはずですが、そこは意外に、なかなか攻めが切れず、そのまま押しつぶしてしまいました。先手も最終盤に後手玉に迫りますが捕らえることができずに投了となりました。

早指しならではの指し回しと、時間の使い方が生きた一局だと思います。