将棋指しは王手飛車の夢を見るか

観る将であり指す将。将棋の話題と勉強のメモをつらつらと更新します。目標はアマ初段!

【竜王戦】6組 牧野光則五段vs中尾敏之五段

すごい対局がありました。

持将棋と指し直し局で合わせて520手、持将棋も420手で、戦後の公式戦では最直手数だそうです。午前8時に始まった対局も、終局は朝午前5時。

順位戦フリークラスの中尾五段は、今年度中に18勝を上げなければ、規定により引退です。現在16勝で、この対局は彼の棋士人生にとってあまりにも重要な対局でした。一分将棋で持将棋を目指した驚異の粘り、たった30分の休憩で迎える指し直し局と夜明け。中尾五段は最後の最後まで諦めていなかったはずです。諦めないことがこんなにも辛く美しいものだとは。しかし、あと一歩勝利へは届きませんでした。

中尾五段、そして、彼に対して同じくプロ棋士の矜持を持って全身全霊で戦った牧野五段にも万雷の拍手を送りたいです。

タイトル戦でもなく、A級棋士の対局でもない今局にこんなふうに気持ちをかき立てられるのは、観る将の楽しみでもあり、またコンピュータによる将棋でなく人と人との将棋を観る意味だと思いました。