将棋指しは王手飛車の夢を見るか

観る将であり指す将。将棋の話題と勉強のメモをつらつらと更新します。目標はアマ初段!

【NHK杯】斎藤慎太郎七段vs山崎隆之八段

録画していたNHK杯を見ました。新旧西の王子対決ですね。

昨今のコンピュータによる将棋への影響なのか、これまでの定跡が通用しないような将棋が増え、力戦型の将棋が増えました。山崎八段といえば、独創的な指し手に力戦型の将棋を好む棋士ですから、こうした大きな変化の流れの中で優位に立っているように思います。

この将棋も序盤から力戦型になりました。そのため早い段階からお互いに時間を使う将棋になり、あっという間に見たことのない盤上になりました。

先手が、角の効きを活かして4筋から軽く攻めはじめると、手が広そうで難解な中盤になり、両者が持ち時間を使い切るころには、先手は竜と馬を作って良さそうな感じでした。

後手は飛車を切って馬を活かす試みに出ますが、山崎八段の表情は苦しそうです。解説の阿部八段も、先手が精確に指せば…と話します。

斎藤七段は後手玉の寄せに入りますが、山崎八段も、斎藤七段が読んでいないであろう怪しい手を指して時間を稼ぎます。それでも斎藤七段、動じません。反対側から飛車を打ちましたが、ここで阿部八段の解説では、これでは後手玉は詰まず、形勢が変わったのではと。斎藤七段も首を傾げました。

山崎八段は、打たれた飛車に逆に狙いを定め、その飛車を使って先手玉が詰むかどうか。このあたりの指し回しは、さすが早指しに強い山崎八段でした。

先手の猛攻を凌いだ一瞬のち、山崎八段が先手玉に襲いかかり、そのまま詰みへ。

終わってみれば、後手の角の効きを遮るためにはねさせた後手の7三桂馬が最後に先手玉を詰ます働きをしてしまうという皮肉な結末に。

見応えのある面白い将棋でした。

 

藤井新六段の朝日杯については、また明日。