将棋指しは王手飛車の夢を見るか

観る将であり指す将。将棋の話題と勉強のメモをつらつらと更新します。目標はアマ初段!

【棋王戦】第2局 永瀬拓矢七段vs渡辺明棋王

第1局を勝った渡辺棋王。今季は順位戦もなかなか奮わず、竜王も失陥したこともあってファンからは不調を心配されているなかでも勝利でした。防衛に向けて連勝したいところです。

将棋は角換わりで、先手永瀬七段の矢倉に後手渡辺棋王の雁木でした。先手は早繰り銀ではなく、2六に上がる棒銀。永瀬七段はこの形をよく採用するそうです。

序盤中盤は先手の歩突きを後手が付き合わなかったり、じりじりしたやりとりでした。それにしても角換わりは、駒台の角をどう使うのかがいつも難しいですね。

形勢は少しずつ永瀬七段良しになり、しかし攻め急がず、後手の攻めを消す永瀬七段らしい「負けない将棋」を見せます。ところが、ここはうっかりだったのか、後手からわずかに反撃の手があり、そこからは先手玉は入玉模様の難しい将棋に。それでも最後は永瀬七段が自玉を安全にしながら、寄せの手筋のお手本のような挟撃を仕上げて勝利となりました。

これで対戦成績は1-1のタイです。

【王座戦】二次予選 畠山鎮七段vs藤井聡太六段

王座戦二次予選で藤井聡六段の対局がありました。相手は、B2からわずか1期でB1復帰を決めた畠山鎮七段で、強敵です。

将棋は相矢倉、雁木囲いの再興で、最近ではもはやすこし珍しい形になりつつありますかね。

先に仕掛けたのは先手の畠山七段。思い切った角切りなど、積極的に攻めます。解説陣の評価では先手の方が指しやすそうという話で、実際後手は受け将棋になり、囲いも心もとなくすごく怖い状態に見えました。

このまま先手が攻め切るようにも見えましたが、後手の受けもしぶとく、徐々に妙な展開になっていきます。3筋に飛車を回ると反撃の芽が出て、果たしてどちらの攻めが良いかという将棋になりました。

しかしまたしても畠山七段も鋭い攻めをかけ、藤井六段は受けに回らざるを得ない苦しい将棋に。ところが、一分将棋で苦しくなった畠山七段の一瞬の隙を見逃さず、急転直下、藤井六段の攻めが決まり、先手投了となりました。

abemaTVでは橋本八段が藤井六段を「笑っちゃうような強さ」と評していましたが、これが、ほとんどの棋士の偽らざる気持ちなのでしょう。これで藤井六段は連勝を12に伸ばしています。

【振り飛車】主導権をにぎる振り飛車 その1

Eテレで放送されている将棋フォーカスで昨年10月にスタートした講座「カズトシ流主導権をにぎる振り飛車」もあと一月あまりで終了ですが、NHKテキストを買っていたので、改めて勉強しようと思います。

第1回は、後手三間飛車藤井システムです。

課題図(番号記号は変わってませんが先後逆で考えます)
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先手の穴熊に備えて、ここから後手は居玉のまま桂馬を跳ねて駒組をします。ここまでの間に先手が穴熊をしてこなければ、とりあえず儲けものです。

1図
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この桂跳ねに先手が穴熊を急いで2二玉としたら、4八飛車と回れます(2図)。

2図


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短いですが今回はとりあえずここまでです。

【王位戦】挑決リーグ紅組 松尾歩八段vs木村一基九段

先日の近藤誠五段と羽生竜王の対局で幕を開けた王位戦挑決リーグ、今日は紅組の松尾八段と木村九段の対局がありました。

お恥ずかしながらまだ将棋の内容を確認できていないのですが、松尾八段が勝利したとのことです。

個人的には木村九段の初タイトルを期待しているので残念ですが、リーグ戦はまだはじまったばかりです。これからに期待しましょう。

そして松尾八段、さすがの強さですね。前期の竜王戦挑戦者を最後に羽生竜王と争ったのも彼でした。松尾八段も、まだまだタイトルを諦めていないはずです。

【四間飛車】右四間飛車への対策 その9

第9回です。

居飛車側は船囲いを完成させてからすぐに攻めてもあまりよくならないので、今度はしっかり桂馬を使ってきます。

1図
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四間飛車は角も上がって5四歩も突いて高美濃を目指します。このときに四間飛車の形は、受け将棋気味ながらかなり良い形です。

1図から、▲2五桂△2二角▲4五歩△6四歩▲4四歩△同銀▲4五歩で2図です。

2図
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ここまでで、先手の4五歩に手拍子で同歩と取らないように注意です。2図からは、△5五銀とぶつけて、同銀同歩となったあと、3七の地点を攻めることができるので振り飛車にとって楽しみが多い状態です。

ここまでの右四間飛車対策は、YouTube

【将棋】ショウヤンの右四間飛車対策講座⑤ - YouTube

という動画シリーズで勉強してきました。終局までの進行なども紹介されていたので、興味のある方はぜひどうぞ。

四間飛車対策の勉強は、とりあえず今回で一段落とします。

【叡王戦】七番勝負の詳細が決定

大番狂わせが相次いで大いに盛り上がった決勝トーナメントから早3週間。金井六段と高見六段の七番勝負の詳細が決定・発表されました。
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まず目を引くのは対局会場の豪華さですね。叡王戦は今回で3期目ですが、過去にも国立博物館や迎賓館など歴史的・文化的な場所が会場になっていましたが、富岡製糸場は予想外でした(笑)

また、この七番勝負はほかのタイトル戦と違って、対局毎に持ち時間が変わります。今回は、最初の2局は5時間、3、4局は3時間、5、6局1時間、最終第7局が6時間です。1日制のタイトル戦とはいえ、持ち時間1時間はかなり短いです。

持ち時間に加えて、全局の先後も決定しているので、両対局者にはそれらを加味した上での作戦の選択が迫られるというわけです。

第1局は4月14日。1ヶ月半後、二人がどのような準備をしてくるか楽しみですね。

【王位戦】挑決リーグ紅組 近藤誠也五段vs羽生善治竜王

菅井王位への挑戦を争う紅白リーグ戦が開幕しました。

開幕局は、紅組の近藤誠五段vs羽生竜王です。
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 戦型は横歩取り横歩取りの先手番は近藤誠五段の得意とする形です。

定跡通りに進行した後に先に仕掛けたのは後手羽生竜王で、9筋の歩を突く手。羽生竜王はその後もたびたび端に嫌みをつけながら、非常に積極的に駒を進め、巧みな角交換から竜を作ることに成功します。このまま攻められていては面白くない近藤誠五段も飛車先の歩を突いて対応させようとしますが、羽生竜王はこの仕掛けを無視し、強く相手陣に踏み込みました。飛車を取って二枚飛車に構えた局面は明らかに後手良しだったかと思います。

しかし、先手は7九の銀を6八成と先手の歩を取るように動けば勝ちと思われた局面で、羽生竜王が指した手は8九歩成でした。

この一手は形勢はわからなくなり、先手が後手玉を詰ますことができるかという展開になりました。先手も、手を間違えると一気に自玉が危険なので、お互いに一分将棋のなか、非常に緊張感漂う時間でしたね。

羽生竜王は、おそるべき終盤力で、ただ逃げるのではなく、手番が回ってきたときに確実に先手玉を詰ますことができるよう、相手に駒を打たせてそれを回収するように工夫していました。このあたりは本当に恐ろしい読みでした。

最後は、先手の攻めの一瞬を隙を突いて後手が再反撃し、近藤誠五段がやや受け間違えて、羽生竜王の勝ちとなりました。

紅白リーグ初戦は、最後まで気の抜けない熱戦となりました。